血糖値の症状と食事療法

糖尿病について

糖尿病は、インスリンの絶対的、相対的不足(インスリン分泌不全)のために糖代謝やタンパク質代謝、脂質代謝に異常を生じ、慢性的な高血糖の結果、特有の網膜症、神経症、腎症などの合併症をもたらす代謝総合症のひとつ。

糖尿病と漢方について

中医学では、糖尿病は三多一少を主症とする消渇の範囲に属していると考えています。
治療は、糖尿病を気(臓腑のエネルギー)と陰液(体液などの水分)の両者が不足した気陰両虚が根本的な原因で、気陰両虚の結果血液の流れが滞って血栓ができたり、血管障害を起こしたりして、糖尿病の合併症である心筋梗塞や腎症、網膜症や末しょう神経障害などを引き起こすと考えています。従って、臓腑のエネルギーや水分を補いながら血流を改善し血管を保護することが、糖尿病の治療の根本です。

食事療法

糖尿病の治療に食事と運動はかかせません。

運動療法--やせれば良いという糖尿病の間違った常識

平成8年から全国の59医療機関で行われた2型糖尿病患者2000人に対して行われた調査では、症状の改善が見られたのは23.1%で一定以上症状が悪化したのは13.6%でした。1日の摂取カロリーは改善グループの平均が1746キロカロリーで、悪化グループの平均は1759キロカロリーなのでほぼ同じでした。この明暗をわけたのが、1日10分程度の運動でした。食事をすると血液中の血糖値が上昇し、膵臓からインスリンが分泌され骨格筋に血糖値が高いことを知らせます。このインスリンの刺激によって細胞内のGLUT4(グルコース・トランスポタ-4)と呼ばれる糖輸送体たんぱく質が細胞表面に急激に移動して糖を細胞内へ取り込みます。運動を継続して行った骨格筋では、GULT4が増加して糖代謝が活発になることが解っています。筋肉には、早い動きの速筋と持久力のある遅筋とに大別されますが、速筋はほぼ糖だけをエネルギー源としているのに対して、遅筋のエネルギー源は約60%が脂肪です。従って、速筋をできるだけ多く使えばそれだけ糖を多く代謝できます。階段や坂でいえば、下りは速筋を主体の運動で、のぼりは遅筋主体の運動ですので、関節や筋肉の損傷に気をつけながら下りの運動を心がけましょう。

漢方相談フォームへ

家庭でもできる下肢動脈検査ABI=Ankle-Branchial Index

最近の調査で、「糖尿病」の疑いのある方は全国で1879万人と推定され、そのうち、糖尿病の治療を受けている方はたったの247万人。
「糖尿病」は最初のうちは自覚症状がないため治療を受けない人が多いことが問題です。
「糖尿病」と診断されたときには微小血管での障害が進み始め、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症などの三大合併症の発現頻度が高くなります。
特に、血管障害が進行すると、現在の医学ではもとに戻すことが不可能になります。
アメリカ糖尿病学会の統計では、糖尿病患者の20%が潰瘍状態に陥り、足を切断されるリスクは健常人の40倍以上と言われています。
下肢の血行障害をご家庭で判断できる目安にABI検査法をご紹介しましょう。
足背動脈(足の動脈)と上腕動脈の血圧を測ります。
足の血圧/腕の血圧の比率が0.9-1.25の範囲外のかたは、まずかかりつけの医療機関の受診をお勧めします。
ABIの値が0.9-1.25の範囲外の場合、血管の硬化や血栓の形成が始まっている可能性が高いので、この時点から血管を守りましょう。
食事の油としては、一過の不飽和脂肪酸といわれる、オリーブオイル、エゴマ油(シソ油)、アマニ油などを積極的に取り入れましょう。
また、糖尿病初期によく見うけられるABIが1.25以上のかたは血管を柔軟にするパルミトオレイン酸やスーパービタミンE(トコトリエノール)を豊富に含む天然のサージオイルが特におすすめです。
ABIの値が0.9未満の方は、血栓が形成され始めている可能性が高いので、血液をきれいにする納豆、ネギ、ニラ、ニンニク、ラッキョウ、タマネギなどの食品や冠元顆粒などの丹参製剤や霊芝、イチョウ葉がおすすめです。

健康相談フォームへ
Copyrightc Drug INUI .All Rights Reserved.
PAGE TOP